山中新標準船型
『山中型次世代標準船』は、独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構殿と弊社が共同開発した1,600トン積み貨物船です。
開発の土台となりましたのは、弊社が特許権を所有する『エラ船型』の省エネ船で完全ボックス型ホールドの貨物船です。同船はこれに加えて、多岐にわたる機器のモジュール化を図り、従来の機関室配置を大幅に変更して画期的な内航船といたしました。『山中型次世代標準船』は、これらにより一層の省エネ、環境の向上(新ILO条約の基準に適合する居住区)、省力化を図り、内航貨物船のモデル船型となるものと期待しています。

| @主機関燃料油供給モジュールの採用 A燃料油移送ポンプモジュールの採用 Bビルジ前処理モジュールの採用 C燃料油清浄機モジュールの採用 D潤滑油清浄機モジュールの採用 E発電機の中段への配置 Fバラストラインの簡略化 G主機関予備潤滑油ポンプへの 遠心ディーブウェルポンプの採用 |
H海水系に縦型ポンプの採用 INHVまたはSGプロペラを採用 J省エネ照明の採用(LED) Kマイレージモニターの採用 L廃油焼却炉の採用 M機関監視室の設置、停泊用発電機の採用 ※『山鋼丸』ではこの他、 動弁油圧駆動主機関を採用しています。 |


鉄道・運輸機構 『先進二酸化炭素低減船』第1号認定
本船は独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構殿より『先進二酸化炭素低減船』の第1号船にも認定されました。
これは、京都議定書に基づく環境改善の一環として、二酸化炭素排出量を16%以上低減化するとともに、新ILO条約の基準を採用して居住床面積及び天井高さを拡大することにより、居住性の向上を図る船型を対象としたものです。この認定基準では当該船の設計段階での水槽試験が義務づけられますが、本船はこれをクリアするとともに、海上試運転の結果、基準を大きく上回って二酸化炭素排出量を約19%削減することが確認されています。
省エネがみえる 『マイレージモニター』
今回の『山中型次世代標準船』の開発に当たり、キタ・エンジニアリング株式会社殿及び兵神機械工業株式会社殿の協力を得て、
マイレージモニターを開発し、標準装備することといたしました。
マイレージモニターによる運航管理及び燃費管理は、当然のことながら経営面、環境面で重要な役割を果たします。マイレージモニターは船速、主機の回転数、燃料油の流量、喫水計など、船からの情報をリアルタイムに表示する他、GPSをもとに航行距離、燃費計算、載貨重量などの換算値を表示し、必要な画面を検索して表示することができます。これらのデータは5分ごとに記録され、データはExcelがインストールされているパソコンであれば簡単に閲覧することができ、リアルタイムで陸上管理者にデータ送信することもできます。

環境改善と省スペース化 『機関室システムのモジュール化』
モジュールとは、船舶機器を機能単位でひとまとめに統合したもので、燃料油供給モジュールはポンプ、ストレーナ、流量計、粘度計、加熱器など多様な機器をコンパクトにまとめた製品です。多様な機器を機能単位でシステム化することにより、操作性やメンテナンス性の向上、乗組員の管理がしやすくなるとともに、据付け面積の大幅な省スペース化が実現できるのが大きなメリットとしてあげられます。
また、ビルジ処理の能力を向上させるビルジ前処理モジュールなども装備しています。モジュール製品は結合部を規格化・標準化しているので、システムを更新することなく、容易に追加や機能強化することができます。その他にも、機関室内の環境改善、省スペース化を図るため、ポンプなどの新たな開発にも力を入れています。
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燃料油供給モジュール |
燃料油移送ポンプモジュール |
清浄機モジュール |
縦型海水ポンプと広い周囲 |
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発電機 |
バウスラスタールーム内の |
ビルジ前処理モジュール |
焼却炉(左)とボイラー(右) |
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主機関と広い機関室内 |
この船型では珍しい機関監視室 |
※写真の機器類は「山中型 次世代標準船の標準装備となっています。
山中造船建造の船舶は、水槽試験をしています。


『山中型次世代標準船』は、優れた省エネ効果を上げることができますが、これを実証するため水槽試験データに基づき、年間の燃料消費量を試算したところ、次の通りとなりました。
■試算の前提
| @主機馬力 | 1,323kw(1,800PS)×330rpm、プロペラ径2.23m、省エネプロペラ(NHVまたはSG) |
| A燃料消費量 | 12ノット4.16kl/日、12.7ノット5.35kl/日 |
| B燃料油 | C重油(比重0.96) 価格50,000円/kl |
| C月間航送 | 15日間(4,320マイル) |
■試算結果
| ●速力12ノット | 15.00日 | 燃料消費量62.4kl |
| ●速力12.7ノット | 14.17日 | 燃料消費量75.8kl |
| ●差し引き | 0.83日 | 燃料消費量13.4kl節減 |
これにより、航海速力12ノットで年間180日航海した場合、12.7ノット(85%出力)に比べて年間約1,070万円の節減となることが
判明しました。
これらの結果は、『山中型次世代標準船』のマイレージモニターで、リアルタイムに把握できます。
S.No806『山鋼丸』主要目
| 船型 | 先進二酸化炭素低減開発船 | |
|---|---|---|
| 船種 | 一般貨物船(鋼材運搬船) | |
| 全長 | 75.23m | |
| 垂線間長 | 69.00m | |
| 幅(型) | 12.00m | |
| 深さ(型) | 上甲板 | 7.12m |
| 乾舷甲板 | 4.20m |
|
| 満載喫水 | 4,172m | |
| 総トン数 | 499トン | |
| 載貨重量 | 1,730トン | |
| 試運転最大速力 | 13.91ノット | |
| 満載航海速力 | 85%出力15%シーマージン | 約12.7ノット |
| 66%出力15%シーマージン | 約12.0ノット | |
| 航続距離 | C重油70kl、速力12.7ノット | 約4,000海里 |
| 居住設備 | 新ILO条約適用 船員室7室+事務室 床面積:職員室約7.7u、船員室約5.4u/クリアハイト:2.03m |
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| 主機関 | LA28G 阪神内燃機工業株式会社 連続最大出力 1,323kw×330min 冷却方法 セントラルクーリング方式 |
1基 |
| プロペラ | 4翼固定ピッチ省エネプロペラ 1式 | 1式 |
| 補機関 | 主発電機関 180kw×1,800min 停泊用発電機関 60kw×1,800min (バウスラスタールームに設置) |
2台 1台 |
| 主発電機 | 180KVA | 2台 |
| 停泊用発電機 | 60KVA | 1台 |
| 焼却炉 | 1台 | |
| レーダー | 19吋×25kw | 2台 |
| DGPS及びオートパイロット | 1式 | |
| 簡易電子海図情報表示装 | 1式 | |
| 受圧式吃水計 | 1式 | |
| 油圧式バラスト制御装置(機関室にて制御) | 1式 | |
| 燃料消費計測装置(マイレージモニター) | 1式 | |
| 音響測深器 | 1式 | |
| GMDSS | 1式 | |






















